残されたもの [街]
(LEICA M6TTL / SUMMICRON 35mm F2.0 / RDPⅢ)
旧国鉄宇品線の終着駅、宇品駅に隣接した陸軍糧秣支廠倉庫です。
戦前は、軍の食糧や軍馬の飼料を調達、補給するために設置されていました。
昭和20年8月6日の原爆投下の際、爆心地から距離があったこともあり軽微な損傷ですみ、
そのため多くの被爆者がこの付近の陸軍の関連施設に収容され、手当てを受けました。
戦後は通運会社の倉庫として使用されていましたが、湾岸部の高速道路建設のため近くで
残されています。
と言っても、その姿は…
そうです、壁の一部を切り取りモニュメントとして残してあります。
被爆建物だから保存しないといけない。
そんな、ある意味乱暴な意見を持ってはいませんが、残すなら残し方も考えて欲しかった、と思います。
壁一枚だけで残すなら、近くの公共建築の一部にするとか、何か建築として残す方法を見出して欲しかったです。
じゃあ、いっそ完全にないものにすればよかったかというと、そうではないでしょう。
しかし、この形はどうなの? と、どうしても思ってしまうのです。
広島には、このほかにも、この方法で残された被爆建物の一部が点在します。
それらを見るたび、まるでホルマリン漬けの標本が街角においてあるようで、いやな気分になります。
タグ:LEICA M6TTL
これだけ、ここにかよ・・ って感じしますね。
by イチロー (2008-05-16 15:08)
>イチローさん
ぱっと見、「何これ」という感じではないでしょうか。
一応、在りし日の姿の写真付きで説明があるのですが、その写真を見るとなおさら「これだけ?」って思ってしまうほど立派な建物です。元は。
by icarus (2008-05-16 22:46)