社宅(界隈-15) [界隈]
(SONY α700 / AF 20mm F2.8 / adobe Lightroom1.4.1)
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父親は三菱重工江波造船所というところで船を造っていました。
幼稚園の頃から小学校高学年の頃まで、この社宅で生活していました。
同じような造りの3階建てアパートが数十棟建ち並び、引っ越してきたころには、
遊んで帰るときに間違えてよその家に帰ることもありました。
そのたくさんあった社宅群も今では当時の半分以下になり、跡地には大きな高層の新しい社宅が建っています。
私が子供のときでもすでに築10年以上は経っていたであろう、住んでいた棟はかろうじて残ってはいましたが、
もう、そこに生活する人の姿はなく、友達とビー玉やろくむしに興じたアパート前には雑草が生い茂り、
私の成長とともに育つようにと父親が桃の木を植えた植込みは、その後駐車場にされたのか当時の面影もなく、
悪さをしたときに押し込められた倉庫だけが当時の記憶を呼び覚まします。
いずれは取り壊されるであろうこの社宅は、人を寄せつけないトラロープの結界の中で、
時を止め、その時がくるのを待っているかのようでした。
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トラロープで止まった世界ですね・・ 暑かった夏を思い出します。
by イチロー (2008-04-21 09:51)
住んでいた所が無くなっていくのはさびしいですが、写真として記録に残せるだけでも良かったですね。
広島は子供のころ二週間ぐらい従兄弟の家に滞在したことがあるのです。
船越町辺りもう一度行ってみたいな~。
by tomi8 (2008-04-21 19:41)
生活感がないのに障子が無事というのもなんか不気味なような。
by かいわれ (2008-04-21 21:37)
>イチローさん
時間は人がいて、はじめて流れ始めるものだと感じました。
>tomi8さん
ギリギリセーフ、というタイミングでしたね。
市東東部あたりの土地勘が疎いのですが、船越あたりもずいぶん変わりました。(幹線道路沿いしかわかりませんが…)
>かいわれ さん
人が生活していないのに障子がきれいだったり、BSアンテナがあったりするのって確かに異様な気もしますね。
by icarus (2008-04-21 23:41)
60年代に建築された集合住宅の特徴が出ています。
狭く薄暗い階段・・・でも踊り場は広そうですね。救急隊が担架で病人を
運ぶ際にこの時代の集合住宅は手間取りますがこれだけ広ければ支障
がないかもしれません。
by nd502 (2008-04-21 23:47)
>nd502さん
そうですね60年代の階段室型共同住宅の典型です。
階段室型の利点は共用部の面積が少なくてすむこと、共用廊下に面する開口部がないので各住戸のプライバシーが保ちやすいなどがありますが、界壁が薄く、お風呂に入っていると隣のおじさんの鼻歌が聞こえて来ていたのを思い出します。
by icarus (2008-04-22 00:17)